シンデレラストーリーになるまで

信じていれば夢は叶う。

私とよさこい①

 みなさんは「よさこい」をご存知ですか?お祭りの際に鳴子という音の出る道具を持って華やかな衣装に身を包み、曲に合わせて踊り盛り上げるのですが、私は大人になった今、チームに所属してよさこいを楽しんでいます。でも実は初めてよさこいと出会ったのは、最近ではなく、小学生の頃でした。

 今回はその「よさこい」と小学生の頃の私の話をしていきます。

 

 私がよさこいに興味をもったのは、小学校中学年の頃でした。校区のチームがあり、当時仲が良かった友達もそのチームで踊っていました。また、小学校の学習発表会のプログラムにも入っていて、いつもは自分と同じ一般人だと思っていた人たちが、華やかに踊る姿にとても感動し、憧れをもちました。どんな形で始めることになったかは思い出せないのですが、私もしたい!と思った結果、私はチームに入ることになりました。

 学校外の友達も増え、小さい子や年上の先輩たち、大人とも仲良くなれる環境でした。当時はただ楽しいと思ってやっていましたが、今思えば、「性に合っていた」んだと思います。

 

 よさこいの本番は夏。

 地域や校区のお祭りに出れば、知っている友達が観てくれる嬉しさ。大きなお祭りに行けば多くの人が観てくれる喜びと、みんなで賞を目指す楽しさがありました。その時、母はサポーターとして携わってくれました。父も地域の行事に参加することが好きな人だったので、私がそこで踊っていることを喜んでくれているように見えました。しかし、遠征して踊りに行くこともあり、夜遅くに帰宅することもありました。日付を超えたことも1度だったか、あったと思います。後から思えば、その頃から父はその活動形式をあまりよく思ってはいなかったのでしょう。

 

 夏が終わり、忙しさのピークは過ぎました。そして次はいよいよ秋の学習発表会に向けて。その時は子供達だけで踊るので、立ち位置決めも始まっていたのでしょう。先輩の女の子が

「お母さんたちが話してたけど、学習発表会の立ち位置、あちゃは前の方かも。頑張ってるし!」

と言われました。嬉しかった。認められたこと。憧れのステージでかっこよく踊る自分の姿を想像し、胸が高鳴っていました。

 

 そんな時、事件は起こりました。父親です。子供を夜遅くまで祭りに参加させるというやり方が気に食わないと思ってた父は、何かのきっかけでよさこいのリーダーに会い、物申したのでしょう。一悶着合ったと聞きました。それ以降、そのリーダーに対しての怒りが消えず、何もかも気に食わなくなった父は、私によさこいをやめることを要求してきました。部屋に呼び出されて一言。

「お前、よさこいやめろ。」

 意味が分かりませんでした。でも、私には父に反抗する勇気なんてありません。不機嫌な父に言葉を返すことすらできない子でした。その場をどう切り抜いたか覚えていないのですが、無言でただ頷くことしかできなかったと思います。

 

 

 

(長くなり過ぎたので、いくつかに分けて投稿します。)